2009年11月15日日曜日

第3章―ポルターガイストの出現―3―上げられるブレーカー

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 この「物が勝手に放り投げられた」という事実は、その後の記録を見ると、6月になって、ますます激しくなり、それこそ「物が敵意をもって真っ直ぐ飛んで来る」という、信じ難い現実へとどんどん発展していったことが判りました。

 5月の中旬から末までは、そんなに物は飛ばなかった、だが6月からは、あれよあれよと言う間に、様々な怪異が起きて行ったように覚えています。

 それまでにも小さな出来事が積み重なって、どんどん大きな「不可思議な現象」となっていったのに、6月からは本格化した、ということでした。

 5月21日の夜中には、就寝前に、玄関は施錠し、一旦玄関も消灯しましたが、その後、父のアイデアで、工夫をすることになりました。

 午後の10時半頃、再び玄関の灯りをつけ、そして、扉の左側の壁にある照明ランプのチェーンを引っ張りました。すると、玄関は灯りが消えます。そして、玄関のスイッチを消灯の方向に再び戻しました。

 この状態だと、再び、チェーンを引っ張り、スイッチを逆に押さない限り、玄関は勝手に灯りがつかないことになります。

 さらに、午後の11時には、洗面所にあるブレーカーの一番左端を降ろしておきました。

 このブレーカーを降ろすと、玄関も洗面所も灯りが「誰かが故意に元通りにする」ことがない限り、より異変のスタートを食い止めることになります。

 父は、「チェーンを引っ張ってもいないのに、灯りがまたついたのなら、誰かが侵入して引っ張った、というれっきとした証拠になる。ブレーカーもそのためだ」と言いました。

 私も、その時はその理屈通りだと思いました。

 しかし、今まで誰も侵入した痕跡も無いのに、灯りがついたり、モデムのコードが引き抜かれたりした経験から、「誰かが勝手にこんなことをした」と、一体、他人に証明ができるのだろうか、とも感じました。

 相談するとしたら、管理事務所か警察、ということになります。

 それでも、「現実的な物的証拠」を重んずる警察関係者に、こんな話が通ずるのだろうか、相手にされないのではないか、といった懸念がありました。

 しかし私たちのために、一生懸命あれこれと工夫を凝らしてくれる父には、そんなことを言えませんでした。「じゃあ、何のためにここに来たのか分からんじゃないか」と、父は機嫌を損ねるだろうと思ったのです。

 この玄関の灯りは、父の工夫のおかげで、その晩は何も起きませんでしたが、問題はブレーカーでした。

 午前0:55頃、息子がトイレに行きました。

 「ブレーカーは降りているから、洗面所の灯りはつかない」ということは、息子にも話していたのです。それでも、彼は、いつもの癖で、洗面所のスイッチを、灯りがつく方向へ、パチンと押しました。

 私は、その時、息子が「あれ?灯りがついた」と言う声を聞きました。 

 「えっ?灯りがついたの?」

 私は変だと思って、洗面所に行きました。とりあえず、トイレを済ませて出てきた息子は、私にこう言いました。

 「僕、いつもの癖で、ブレーカーを下げているのを忘れて、洗面所のスイッチ、つけたんだ。そしたら、パッと灯りがついたんだよ」

 私は「ああ、ブレーカーを下げてて、灯りがつくはずないのに!」と気づき、急いで洗面所の隅を見上げました。

 すると、午後11時に下げていた、左端のブレーカーは、午前0:55、約2時間の間に、いつの間にか上に上げられていたのでした。

 私は再び鳥肌が立ちました。

 次々と、両親と、私と息子、この4人以外に誰もいないのに、家の各所で、勝手に物が飛んだり、下げたブレーカーが上げられたりしているのです。

 明らかに人為的な行為なのです。それなのに、誰も家族以外にいない。

 私は、この理由も原因も分からない現象を、いつしか「怪奇現象」と感じるようになっていました。(To be continued......)

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