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私は、例の本に焦点を絞り、恐る恐るデジカメで3枚、撮影をしました。(最初は、息子が撮ったように記憶しています。)
すると『人形』の本そのものではなく、右隣の『ハリー・ポッターと賢者の石』の、タイトルの黒い背表紙の空いた部分に、不思議な映像が映っていました。 それは、人の顔に見えました。
真っ直ぐな額の下に、黒い洞窟のような大きな眼が憤ったように大きく見開かれ、通った鼻筋の下の口は、私たちを呪うように、カッと大きく開いていました。 『賢者の石』で終わる、あの大人気児童文学の記念すべき第一作目のタイトルのすぐ下には、横2cm、縦2cm ほどの空間があり、それから、原作者名「J.K.ローリング作」と書かれてあります。
この本のカバーデザインは黒を基調としているため、その空いた部分も黒一色でした。 その部分に、まさしく、人間の、この上ない憤怒の表情が写っていました。
少しサイズを大きめにして撮影しても、その顔が写るのです。 私は、ぞっとしました。これが、窮屈な場所に閉じ込められた「本に憑いているモノの怒りの表現かしら」と感じました。 それでも、そんな「モノ」がこの世に現存することなど、その時点では、半信半疑でした。
そこで、少し時間を5分ほど空けて、もう一枚、アップで撮影しました。すると、同じ場所なのに、今度は何も写らなかったのです。
問題の本を移動させた直後には、人面らしきものが3枚とも写ったのに、時間を置くと、もう写らない―
これが、真実「霊魂の写真」であるなら、そうしたモノは、瞬時にして別の場所に移ると、何かで聞いたことがありました。きっと、どこかにあきらめて行ってしまったのか...... その夏の『私の人形』騒ぎは、そのまま立ち消えの状態で終わりました。
年が明け、2008年になり、私は、自分の誕生日記念に、前から欲しかったバイオリンを購入しました。「素人でもすぐ弾ける」と評判だったのを、ネットの「楽天市場」で購入したのです。
子供時代は、楽器演奏は無理だ、という先入観がありました。でも、自分が子供を産み、その子が13になろうか、という時に、憧れのバイオリンやピアノを始めるとは思っていませんでした。
私は、毎日、熱心にバイオリンを練習しました。 ピアノに比べると、音の調節が難しく、また、曲らしい曲が弾けませんが、ただ、弓を大きく上下左右に動かすことが、ストレス解消になりました。
息子のユタカは、2007年の11月20日から、それまで抑えていたストレスが一気に噴き出し、吐き気を訴えるようになっていました。
ストレスの原因は、学校での「言葉によるいじめ」でした。
いじめがあっても、それを笑いながら報告するわが子に、ハラハラしながらも、「笑って報告するくらいだから、案外精神的に強いのかも」と思っていました。
しかし、それは無知からくる、大きな間違いだと、後になってわかりました。 息子は、吐き気、頭痛をしょっちゅう訴えるようになり、休学することが多くなりました。そして、3学期の学年末試験の初日を無理して受験したのを最後に、二度と在籍中の中学には通学できなくなりました。
その頃には、食欲もなく、恐ろしいほど痩せていました。せめて内科に行って、栄養剤の点滴でも、と思っても、血管が細すぎて、針が入らないと言われました。
そして、私は、中学のカウンセラーの先生と週1回、火曜日に会い、また、心療内科で子供の安定剤を処方してもらい、息子に服用させる、そういう生活が始まりました。
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