2009年10月14日水曜日

第2章:悪夢の始まり―3―モデムのコンセント: part2

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 午前3時半頃でした。音量を低くしてショパンを聴いていた私は、隣室のふすまを息子が開ける音を聞きました。何だろうと思い、私は、MD のヘッドフォンを外しました。

 続いて、玄関へと向かう足音と、リビングのドアを開ける音が、ガチャッと聞こえました。

 その足音と気配は、トイレの方へと向かっていきました。軽々とした裸足の足音でした。

 ユタカの、だるそうなスリッパの足音ではありませんでした。

 しかし、明らかに洗面所に上がり、トイレに向かう足音だったので、私は息子がトイレに起きたのだと、その時は感じました。

 「あの子、トイレかしら。珍しい」 息子は、寝る前に一度トイレに行くと、一晩中、行かないのが普通でした。

 その後、すぐに息子が再びふすまを閉めて、部屋に入る音を私は聞きました。

 リビングのドアは案外重いので、開けると、静まり返った室内に、「ガチャ」という音は明瞭に響きます。

 その音をついさっき、確かに聞いたのです。

 息子がトイレに行ったのなら、2,3分ほどして、戻って来て、再びリビングのドアを閉めるはずです。しかし、そのような音は何も聞こえませんでした。

 私は、自分の部屋を出て、子供部屋のふすまを開け、ユタカに訊きました。

 「ねえ、今、おトイレに行ったの?」

 するとユタカは、違うと言いました。

 「行ってないよ。もう通信止めようって思って、台所までしか行ってない。パソコンの下のモデムのコードをコンセントから抜いただけなんだけど」

 「ああ、モデムか。ホント、光が消えてるね」

 私は、モデムを振り返って、そう応じました。

 「じゃ、もう通信しないのね。お休み」

 しかし、息子と私が各々の自室に戻り、ほぼ20分後。

 再び、息子がふすまを開けて、台所で手を洗っている音がしましたが、彼は急に私の部屋に飛び込んで来ました。

 「ねえったら!また玄関の灯りがついてる!」

 「えっ!また?うわっホントだ!嫌だ、何で......?」

 これで「玄関の灯りが独りでにつく」ことは、4晩目となりました。

 「僕、DS 触ってると、すぐ手に汗かくでしょう。だから、台所で手の汗がべとついて嫌だから、洗ってたんだ。洗う前は、玄関の灯り、消えていたんだ。でも、洗った後、念のために玄関の方を見ると、勝手に灯りがついていたんだ」(To be continued......)

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