2009年10月14日水曜日

第2章:悪夢の始まり―3―モデムのコンセント: part3

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 ユタカがその話をしている時間は、ほんの5分間程でした。その間、私の寝室のふすまは開けたままでした。

 この話をし終えた後です。ふと息子がふすまから台所を覗き、「うわっ!」と驚いた声を上げました。

 「どうしたの?」

 「モデム、見て!また光っている!何で?」

 私も驚きました。さっき、20分程前に消えていたモデムが、チカチカと光り始めていたのです。

 息子は、モデムのそばに近寄りました。

 「お母さん、ちょっと来て!ほら、僕がさっき、モデムのコード、抜いた状態にしたのを見たよね?なのに、ほら、コードがコンセントに差し込まれているじゃない!」

 確かに、モデムの「電源、LINK, LAN LINK」などと書かれた各所が光り、コードは元通り、差し込まれていました。

 しかも、一旦、コードをコンセントから抜いた後、差し込んだ直後の様子で、モデムは一番上の「電源、LINK」辺りまでが、チカッチカッと光り出している状態でした。

 ユタカは、午前3時半、通信を止めるため、モデムのコードをコンセントから抜いたのです。それは私も確認済みでした。

 その後、午前3時50分、彼は、ただ手を洗うために台所に行き、「手を洗っている水音」も、私が聞いたのです。

 その直後、玄関の灯りがつき、その話をしている最中に、抜いたはずのモデムのコードが、「独りでに」差し込まれていたのです。

 こうなると、これらの事実は「怪異」としか言いようがありませんでした。 明らかに、「誰かが故意で触らない限り、一旦外したコードは、元通り、コンセントに差し込まれない」のです。

 そしてその「故意的行為」は、私も息子も行っていない。寝ている母は、全くの対象外です。

 すると、私とユタカ以外の「誰か」が、その行為を故意に行ったことになります。

 その「誰か」は、一体全体、誰なのか―

 全くもって、想像がつきませんでした。

 しかし、「外部からの侵入者」ではないことは確かである、と私は理解していました。

 もっと正確に表現すると、「理解さえもできなかったが、理解することが徐々にできるようになった」となるでしょう。

 玄関のスイッチは、やはり灯りのつく右側が押されていました。もう、怖いので、息子がスイッチを左に押して消してしまいました。

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